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日语N1历年真题:2015年7月N1真题及答案(下载版)

2016-06-20 16:24:54 新东方在线日语资料下载

  問題 7次の文章を読んで、文章全体の趣旨を踏まえて(41)から(45)の中に入る最もよいものを、1・2・3・4 から一つ選びなさい。

  以下は、「夫婦格差社会」(橘木俊詔、迫田さやか著)についての書評である。

  貧困問題や格差問題は、個人単位で語られることが一般的だった。本書は、日本の格差研究の第一人者が、夫婦単位で格差問題を考えることの重要性を訴えるもの(41)。

  これまで経済学の研究者の間では、結婚は所得格差を縮小するという説が有力だった。その理由は、夫の稼ぎの多寡(注1)が妻の就労に影響すると考えられてきたからである。(42)、夫の所得が多ければ、妻は専業主婦となり、逆に尐なければ妻が家計を助けるため働きに出るということだ。

  著者らはさまざまな統計を駆使しつつ、この仮説の妥当性を検証していく。まず、近年では、夫の所得が増えても妻の有業率(注2)が下がっていないことを示す。結婚後も女性が働きつづけることが以前より一般的に(43)。次に、働いている妻の所得格差が年々大きくなっていることから、妻の就業によって夫婦の所得格差は広がる可能性が高いことを示す。そして、日本にも高所得者同士のパワーカップル、低所得者同士のウィークカップルが尐なからず存在するため、夫婦単位の所得格差にさらに拍車がかかっていると説明する。(44)生まれる格差は若年夫婦で群を抜いて大きい。

  離婚が所得格差に与える影響を分析しているのも本書の特徴だ。外国と異なり、日本では低学歴のカップルほど離婚率が高いという。さらに、夫の失業も離婚率を高める原因となるそうだ。これらはともに貧困につながる。「金の切れ目が縁の切れ目」と著者はいうが、なんともやりきれない気持ちにさせる。

  このように格差や貧困をテーマとするだけに、本書にはどうしても暗い話題が多くなりがちだ。しかし、それでも最後まで読者を引きつけるのは、その行間から経済的弱者に対する著者たちのやさしい目線が伝わってくるからだろう。今後の日本社会のあるべき姿を考える上でも大いに勉強になる(45)。

  (中島隆信 読売新聞2013年3月24日付朝刊による)

  (注1) 多寡(たか):多いか尐ないか (注2)有業率:仕事に就いている割合

  41、 1.だからなのか 2. であったのか 3.だからであろう 4.である

  42、 1.もっとも 2.しかも 3.すなわち 4.それどころか

  43、 1. なってきたのだ 2 .なると考えるはずだ

  3 .なっていたはずだ 4.なっていると思うのだ

  44、 1. こうして 2 .ああして 3. これらまで 4. あれらから

  45、 1 .一冊がいい 2 .一冊といえる 3. 一冊でありたい 4. 一冊を知っている

  問題 8次の(1)から(4)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4 から一つ選びなさい。

  (1)「できる人のモノサシ」は、ごく一部であるエリートにしか通用しません。でも大多数に属している平凡な自分がもつ「ふつうのモノサシ」は、世の中の多くの人に通用するモノサシです。その「ふつうのモノサシ」からこそ、多くの人に共感されるヒット商品が生み出せると思うのです。

  自分は平凡だとか、つまらない人間だと思っている人にこそ、「売れる発想」がわき、「売れるシナリオ」が組み立てられ、「売れる商品」をつくれるのではないか。私はそんなふうに考えています。 (吉川美樹『半径1メートルの「売れる!」発想術』による)

  46、「売れる商品」をつくれるとあるが、なぜか。

  1. 平凡な人は自身のモノサシを大多数の人に合わせて変えられるから。

  2 .平凡な人は自身のモノサシが世の中に通用すると理解しているから。

  3 .平凡な人はエリートより独創的なモノサシをもっているから。

  4 .平凡な人は大多数の人に受け入れられるモノサシをもっているから。

  (2) グーテンベルクの活版印刷革命から約500年、今世紀、デジタル技術による情報爆発の時代が始まった。 だれもが発信者になるインターネット世界で、すでに情報は飽和している。すると、「いかに蓄積された情報を統合的に再利用するか」がキー(注)になる。大量に蓄積された情報の中から、重要なものを発堀して新たな創造に結びつけていく技術。それは古代から書物を大量に蓄積し、索引検索によって利用できるようにしてきた図書館の基本システムそのものだ。図書館は、私たちが思っているよりはるかに未来的なものだ。

  (朝日新聞グロープ2013年8月18日付による)

  (注)キー:ここでは、重要な点

  47、未来的とあるが、どのような点が未来的なのか。

  1 .インターネット世界よりも情報を検索する仕組みが優れている点。

  2 .インターネット世界と同様に情報の蓄積と検索の仕組みがある点。

  3 .インターネット世界と同様にだれもが自由自在に情報を検索できる点。

  4. インターネット世界では見られない古代からの情報を蓄積している点。

  (3)職業として芸術家や学者、あるいは創造にかかわるひとびととは生涯コドモとしての部分がその作品をつくる。その部分の水分が蒸発せぬよう心がけねばならないが、このことは生活人のすべてに通じることである。万人にとって感動のある人生を送るためには、自分のなかのコドモを蒸発させてはならない。

  じつをいうと、この世のたいていの職業は、オトナの部分で成立している。とくに法律や経理のビジネスの分野はそうである。ところが、うれしいことに、そういう職業人のなかに豊(ほう)潤(じゅん)な鑑賞家や趣味人が多い。

  (司馬遼太郎『風塵抄』による)

  48、うれしいことにとあるが、何がうれしいのか。

  1. この世のたいていの職業は、コドモの部分も必要としていること。

  2 .コドモの部分で成立している職業の人は、感動のある人生を送れること。

  3 .コドモの部分を持っていれば、オトナの部分で成立している職業に就けること。 4 .オトナの部分で成立している職業の人でも、コドモの部分を持ち続けていること。

  (4) 我々は裸の眼でものを見ているように思っているが、実際そうではない。我々は、常識という色眼鏡でものを見ている。そして、常識を作ったのは、過去の偉大な人間であり、その偉大な人間はある学問や芸術を創(つく)り出し、そして、新しく世界を見る眼を我々に教えた。その眼が歴史的に我々に伝承され、我々はその眼でもって、ものを見、しかも裸の眼でものを見ていると思っている。しかし、一つの眼である限り、それは世界を歪(ゆが)んで見ているのである。その眼からはどうしても見えない何かがあるのである。

  (梅原猛『饗宴―梅原猛 随想と対話』による)

  49、この文章で筆者が述べていることは何か。

  1 .我々は裸の眼でものを見ている限り、世界のすべてを見ることはできない。

  2 .我々は過去の偉大な人間と同じ見方で世界を見ていると思い込んでいる。

  3 .我々は常識に縛られているために、見えるものが限られている。

  4 .我々は常識という色眼鏡を外して裸の眼で世界を見るべきだ。

  問題 9 次の(1)から(3)の文章を読んで、後の問いに対する答えとして最 もよいものを、1・2・3・4 から一つ選びなさい。

  (1)

  私たちは、日々、大量の情報を処理しなければならない現代において、本もまた、「できるだけ速く、たくさん読まなければいけない」という一種の強(きょう)迫(はく)(注1)観念にとらわれている。「速読コンプレックス」と言い換えてもいいかもしれない。しかも、楽をしてそれができるのであれば、言うことはない。巷(ちまた)に溢(あふ)れかえっている速読法を説く本は、そうした心理に巧みにつけこむ(注2)ように書かれている。

  もちろん、時と場合によっては、速く読むことも必要だろう。「明日までに大量の資料を読んで書類を作らなければいけない」といった状況下では、速読や斜め読み(注3)は避けられないだろう。しかしそれは、単に一時的な情報の処理であり、書かれた内容を十分に理解し、その知識を、自分の財産として身につけるための読書ではない。単に、情報の渦の中に否応(いやおう)なく巻き込まれてしまっているだけで、自分の人生を、今日のこの瞬間までよりも、さらに豊かで、個性的なものにするための読書ではないのである。

  読書を楽しむ秘(ひ)訣(けつ)は、何よりも、「速読コンプレックス」から解放されることである!本を速く読まなければならない理由は何もない。速く読もうと思えば、速く読めるような内容の薄い本へと自然と手が伸びがちである。その反対に、ゆっくり読むことを心がけていれば、時間をかけるにふさわしい、手(て)応(ごた)えのある本を好むようになるだろう。

  (平野啓一郎『本の読み方 スロー・リーディングの実践』による)

  (注1)強(きょう)迫(はく)観念にとらわれている:ここでは、強い思いから逃げられない。

  (注2)~に巧みにつけこむ:ここでは、~をうまく利用する。

  (注3)斜め読み:ざっと読むこと。

  50、そうした心理とあるが、どのような心理か。

  1 .本をたくさん読めるようになりたい。

  2 .大した努力なしに速読法を身につけたい。

  3 .「速読コンプレックス」に縛られずに読みたい。

  4 .内容を理解しなければという思いから解放されたい。

  51、筆者によると、速読をしなければならないのはどのようなときか。

  1 .情報の渦の中に巻き込まれないようにするとき。

  2 .多くの情報を急いで処理しなければならないとき。

  3 .多くの知識を自分のものとして蓄えようとするとき。

  4 .社会の変化の速さに取り残されないようにするとき。

  52、筆者によると、読書を楽しむにはどうすればよいか。

  1. 手応えのある本を繰り返し読む。

  2 .本の内容に応じて速さを変えて読む。

  3 .速さにこだわらずできるだけ多くの本を読む。

  4 .速さや量にこだわらず時間をかけて本を読む。

  (2)

  中学生や高校生の頃(ころ)、歴史の時間が退屈だった。

  (中略)

  そんな私が四十歳の頃(ころ)から歴史に興味を持ち始めた。何かを調べるとその辺りに知識の島ができ、別のことを調べるとまた別の島ができる。そのうちに孤立していたはずの二つの島が橋でつながる。「こういうことだったのか」という①驚きがある。一見関係のなさそうな二つのものが結びつくという意外性は、自然科学における醍(だい)醐(ご)味(み)の最たるものでもある。歴史を調べれば調べるほど島々がネットワークのように結ばれて行く。人間や情報は地球上を移動するから当然なのだが、ネットワークの構築はなぜか脳にすこぶる心地よい。その上あらゆる現象に人間が絡んでいて余計に面白い。②歴史とは地球を舞台とした途(と)方(ほう)もなく(注1)壮大な演劇なのだ。自分や先祖も舞台の隅の隅の隅で参加している。それに人間の本質は変わらないから、人は似た状況で似たヘマ(注2)を何度も繰返す。だから現在を考えるのに実に役立つ。

  若い頃(ころ)にこの面白さに気付いていれば、今と違い記憶力もよかったから強大かつ緻(ち)密(みつ)なネットワークを完成することができ演劇をもっと深く味わえたのにとも思う。無理だったかも知れない。中年にさしかかって初めてこれまで生きてきた、そしてそう遠くない将来に消える自分の立位置を確かめたくなるからだ。家系を調べたくなったり先祖や自らがどのような時代の流れの中で生を受け生を営んできたかを知りたくなる。無邪気なままこの世から退場したくなくなるのだ。十代で歴史に興味を持つ者の気持は私には不思議だが、中年になって歴史に興味を持たない者の気持はそれ以上に不思議だ。

  (藤原正彦『週刊新潮』2010年10月28日号による)

  (注1) 途(と)方(ほう)もない:とんでもない。比べるものもない。

  (注2 )ヘマ:失敗。

  53、①驚きがあるとあるが、なぜ驚いたのか。

  1 .調べれば調べるほど、歴史の新しい事実がわかってくるから。

  2 .自分は歴史が嫌いだと思っていたが、実は好きであることを発見したから。

  3 .全く別だと思っていたものの間に、思いがけない関連性が見えてくるから。

  4 .関連性があると思っていたものが、全く関係がないことがわかったから。

  54、筆者が考える②歴史とはどのようなものか。

  1 .先祖や自分たちもかかわって作ってきたドラマ。

  2 .自分たちの先祖が残した完成されたドラマ。

  3 .自分が生きてきた時代を映したドラマ。

  4 .過去の人間が複雑に絡んでいるドラマ。

  55、筆者の気持ちに合っているものはどれか。

  1. 若いうちは歴史に興味がないのに中年になって自然に興味がわいてくるのは驚き

  2 .少しでも歴史を学べば時代の流れの中での自分の位置を知りたくなるのは当然だ。 3 .中年になって歴史における自分の位置を知ろうとしない人もいることは意外だ。

  4. 十代のうちに歴史に関する知識のネットワークを構築しておくことが大切だ。

  (3)

  人類は、「都市」という空間をつくったときに、それまでの部族的(注1)、あるいは村落的な社会空間とは本質的に異なる社会空間を経験した。村落においては人々は、共に生き、共に死んでいくものとして、互(たがい)のこと、そのまた親の世代のこと、祖先のことまで熟知していることを前提とした社会的な関係を形成する。都市の街頭においては、人々は、互(たがい)の匿名性を前提として、見ず知らずの他人同士の視線によるコミュニケーションを交わす。都市のなかの市場では相手の人柄や家族のことなどなにも知らないことを前提とした商品の売買や機能的な結びつきを形成する。さらにそれを恒常化した組織も、村落の人と人の関係とは違って人々の分業を最適な状態で実現するための機能的なつながりである。

  都市の社会空間の経験は、人類にとっての社会のイメージを決定的に変えたし、したがって自己のイメージも変えた。人々は、自分を個人という単位として意識する機会が多くなり、財は一族(注2)や集団のものではなく、個人のものと意識され、才能は個々の人間の属性(注3)として考えられるようになった。都市の人間の間にも、うわさが飛び交うような口頭のコミュニケーションは発達したが、都市社会が大型化し、複雑化するにしたがって、それだけでは情報の共有に不安定性が拡大してくる。マスメデイアは、誰でもアクセス可能であることを原理とする一方向の公開型メデイアである。そのため、都市型のコミュニケーションを補完(注4)し、あるいはそれを強化する機能をなっている。

  (成田康昭『メデイア空間文化論―いくつもの私との遭遇』による)に

  (注1)部族:共通の文化を持つ地域的集団。

  (注2)一族:血縁関係の集団。

  (注3)属性:人やものに備わる固有の性質。

  (注4)補完する:補う。

  56、都市の社会空間の特徴について、筆者はどのように述べているか。

  1. 人々が他人に関心を持たず、社会的なつながりが希薄になっている。

  2. 人々が互を知らないことを前提として、機能で結びついている。

  3 .人々が相手との親密さより、機能的なつながりを優先している。

  4 .人々が匿名性を前提としたコミュニケーションを好んでいる。

  57、都市の社会空間の経験によって、人々の自己に対する意識はどう変わったか。

  1. 集団のなかの一員という立場を意識するようになった。

  2 .個人であるということをより強く自覚するようになった。

  3 .自分が果たすべき義務をより明確に意識するようになった。

  4. 自分の才能は社会のなかで生かすべきものだと考えるようになった。

  58、都市社会におけるマスメディアについて、筆者はどのようにとらえているか。

  1 .人々の間の情報共有を安定させている。

  2 .人々の社会的な関係を強化している。

  3 .情報の複雑化を抑制している。

  4 .口頭のコミュニケーションの発達を促している。

本文关键字: 日语N1历年真题及答案

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